高橋さんちのKOEDO低燃費生活

ホテルでの結露体験:真冬の北海道で考えたこと

ホテルでの結露体験:真冬の北海道で考えたこと

先日、札幌に出張があり、札幌のビジネスホテルに宿泊しました。北海道は日本の中でも寒い地域なので、他の地域と比べて全体的に建物の断熱が進んでいます。

そのため、超寒がりの僕だって、真冬の札幌でも安心して泊まれると考えていました。宿泊したのは、駅の近くのとあるビジネスホテルです。少し年季が入っていますが、とてもきれいに手入れされています。

ところが、部屋に入って窓を見ると、本州でよく見るような、アルミサッシ+ペアガラスの組み合わせで、性能はあまり良くなさそうです。

職業柄、どこに行っても思わず窓をチェックしてしまうのが悪いクセ(笑)ですが、外が氷点下だったので、思わずサーモカメラで測ってみると…

窓枠(アルミ部分)は0度を下回っていました。

一番冷たいのが青色、表面温度はなんとマイナス4.9度です。

カーテンはあるものの、閉めても窓から冷気がくるので、足元が冷たくなります。

部屋の暖房はエアコンですが、古いものなので、強と弱しかありません。そして、弱でも風量はなかなか強いです。

この理由は、まさに断熱性能の低さです。外(主に窓)から冷気が入り続けるので、室内に温度ムラができて、なかなか設定温度に達せず、風量が弱まらないのです。

↑これがうわさのエアコンです。風量が多いと、乾燥して朝起きた時に喉が痛くなりますし、音が大きいと睡眠にも影響します。大事な仕事の前に、調子を崩すリスクが高まるのでドキドキしながら休みました。

朝起きてみると、体調はギリギリセーフ(苦笑)。しかし、2箇所の窓をみると、両方ともびちょびちょに結露していました。思わずまた写真撮影。

結露が嫌だと思う人は多いですが、拭くのが面倒という認識ぐらいで、ほとんどの人は結露の影響についてあまり知りません。

結露が多いとカビが生え、カビを餌とするダニが繁殖しやすくなります。カビやダニは、様々なアレルギー症状に結びつくので、健康への悪影響も大きいです。

ただ、このホテルのすごいところは、これだけ結露が出るような窓の性能で、冬の間は毎日この寒さのはずなのに、窓にカビが生えていなかったことです。従業員の方がすごく頑張って、相当念入りに掃除しているんだということがよくわかります。

ちなみに、僕がホテルに宿泊するときは、必ずエアコンもチェックしています。

エアコンの吹き出し口にカビが生えていたり、埃っぽいこともよくあります。そんな中、このホテルはきれいに清掃されていました(この上の写真↑)。その点は評価したいと思います。

ただ、このようなホテルの経営者の方には、ちょっと設備投資をすることで、従業員の方々の涙ぐましい努力は必要なくなるし、宿泊者の快適性も劇的に改善することはぜひ知ってほしいと思います。

2箇所の窓に樹脂製の内窓をつけるだけで、結露は劇的に減り、従業員の苦労も減ります。

逆に、エアコンの効きは良くなり、風量が減ることで過乾燥がなくなり、宿泊者の快適度はアップします。加湿器もほとんど使わなくてよくなるでしょう。

ちょうどその2週間前にリノベ住宅を取材しましたが、ホテルと同じアルミサッシ+ペアガラスの窓に、樹脂製の内窓をつけたお宅で、内窓設置後は、結露がほとんどなくなったと言うことでした。こんなに簡単な解決策があるのに、やらないのはもったいない話です!

なお、ホテルの窓は、住宅の窓に比べてだいぶ小さいので、内窓設置の初期出費があっても、光熱費が大幅に減るので、大変コスパがいいです。また、今は内窓設置など断熱性能アップのための補助金がありますので、内窓設置の際には要チェックです。

これまで、ドイツなどヨーロッパの取材先でもあちこちのビジネスホテルに宿泊しましたが、ほとんどのホテルでは樹脂のトリプルガラスが使われていて、外が寒くてもすごく快適に過ごせました(ドイツに取材に行ったときに見た窓の話はこちら)。

ホテルに求められるものは見た目のよさだけではなく、宿泊者の快適性、たとえば、暑さ寒さ、空気質などを重要視して、これからのスタンダードにしていくべきだと思います。そんなことを考えた、ホテル宿泊体験になりました!

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