高橋さんちのKOEDO低燃費生活

今年のまとめ:コロナ禍で感じた「住まい・生活・社会」

今年のまとめ:コロナ禍で感じた「住まい・生活・社会」

エコハウスに暮らして早くも3年半、4度目の冬となりました。皆さんもそうだと思いますが、今年はコロナ禍でこれまでと大きく異なる生活を送りました。

僕は、取材、出張、旅行など、予定していたことの大半はキャンセルとなり、家の中で過ごした時間は人生で間違いなく最長だったと思います。また夏以降の講演会は、オンラインで行うことが増えました。

僕たちはこれまでも自宅で働いていたので、その時間が増えただけでしたが、これまで外で働いていたり、学校に行って勉強していた人にとっては「生活の場」と「外にあった場」が急に一緒になってしまったので、より大変だったと思います。

友人たちは、これまで家にいる時間が短かったため気づかなかった自分の家の特徴に気づいたり、住まいの重要性をより実感したと言っています。

また社会全体でも、便利な立地よりも環境を重視して地方に引っ越したり、家や住み替えたりと、住まいにプライオリティを置くようになった人も多いようです。知り合いの工務店でも、住み心地の良い家の注文が増えているとのことでした。

以前も書きましたが、僕たちが暮らすこのエコハウスが生まれたのも、東日本大震災のの原発事故という危機がきっかけでした(詳しくはこちら)。

今回のコロナ禍は大変なことだらけですが、少しでも前向きな変化が生まれればよいと思います。欧州では「グリーンリカバリー(緑の回復)」や「ビルドバックベター(より良い復興)」を合言葉に、コロナ禍で減少したエネルギー消費を、経済回復とともに単に元に戻すのではなく、脱炭素の動きを加速していくべきという動きが起きています。日本はまだまだ遅れていますが、そのような動きが広がっていけばいいと思います。

コロナ禍では、貧困の問題もより深刻になっています。これまでは、ギリギリでなんとか耐えていた人たちが、より厳しい状況に置かれるようになりました。今すぐ、直接的何かできないのがもどかしいですが、できることからコツコツとやっていきたいと思います。

先日僕がインタビューをした「認定NPO法人 自立生活サポートセンター・もやい」は、困窮した人たちを現場で支える大切な活動をしています。年末年始も相談窓口を設け、支援を続ける予定とのことなので、余裕のある方はぜひご支援いただけると幸いです(寄附サイトはこちら)。

思いつくままにあれこれ書いてきましたが、最後にここまで述べたような社会の危機や貧困、建物の断熱などに総合的に取り組んでいる例を紹介します。

ドイツのある街で行われた巨大団地エリアの改修プロジェクトです。新しいコンセプトによるまちづくりを通して、最貧困地区が生まれ変わったという、希望が持てるストーリーです。以前、グリーンズに記事を書いています。

だれも見捨てない持続可能なまちづくり〜ドイツ・ドレヴィッツ地区の再開発から

日本でも参考になると思うので、お時間のある時に読んでいただけるとうれしいです。

なお、今年はほぼ1年をかけて「誰一人取り残さない」ことを掲げるSDGs(持続可能な開発目標)に関する本を取材・執筆していましたが、この街の話はその本にも登場します。本は、来年の3月に出版予定です。お楽しみに!

みなさんも健康に気をつけて、どうぞよいお年をお迎えください。

今年1年間も、このブログをお読みいただきありがとうございました!

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