高橋さんちのKOEDO低燃費生活

内窓つけたらこんなに変わる!体験談特集パート1(メーカーの窓編)

内窓つけたらこんなに変わる!体験談特集パート1(メーカーの窓編)

まずはお知らせです。朝日新聞のSDGsサイトで、断熱に関する記事を連載しています。最近公開された記事はこちらです。(断熱レベルでこんなに違う!光熱費を減らし健康を守る家の性能とは?)。実はこの連載、サイトの中でも人気記事にランキングされています。断熱がこんなに注目を浴びるようになるとは!かれこれ10年近くこういう記事を書いてきましたが、嬉しい!!

さて、エコハウスに住み始めてから、友人や家族から家にまつわる相談をよく受けるようになりました。新しく家を建てる人や断熱改修をしたいと考えている人たちもいますが、圧倒的に多いのが「今の自分の家が寒い(または暑い)のでなんとかしたい!」という相談です。

そんなときに迷わずオススメしているのが、内窓の設置です。業者に頼んで窓メーカーの内窓をつけても、ホームセンターなどで買ってDIYで組み立てても、やればやるだけ効果が出るからです。そこで、実際に内窓をつけてみた友人たちから詳しい話を聞いてみました。今回は、業者に頼んで設置した人たち3名の体験談をご紹介します(近々、DIYの内窓をつけた人たちも紹介する予定です)。

マスミさんの場合

場所:群馬県前橋市
住まい:一戸建て(築35年)
つけた内窓:居間に4か所(掃き出し窓含む)/浴室1か所/脱衣室1か所(すべて樹脂サッシのペアガラス)

マスミさんの家では、冬とても寒く、結露にも悩んでいました。ぼくから内窓の効果を聞き、2017年に内窓を設置しました。長い時間を過ごす居間、そしてヒートショックの危険性が高い浴室と脱衣室につけることにしました。業者に頼んで設置する本格的な内窓で、総額は345,000円(そこから割引100,200円)でした。

台所にも設置(提供:マスミさん)
浴室の内窓(提供:マスミさん)
内窓をつけた効果・感想

「部屋が温まりやすく、快適になりました。前日の温度が残っていて、朝早く起きても部屋が温かいままでうれしいです。結露もなくなりました。平均すると、内窓をつけたことで3度くらい室温が上がりました」

居間の掃き出し窓(提供:マスミさん)
現在の悩み・これからしたいこと

「今の悩みは、家のお風呂の床が冷たいということ。家族には高齢者もいるので、断熱をするなど対策していきたいと考えています」

ミホコさんの場合

場所:東京都多摩市
住まい:一戸建(築30年)
つけた内窓:リビングダイニングの窓3か所(樹脂サッシのペアガラス)

内窓をつけた効果・感想

ミホコさんが内窓を設置したのも2017年で、一戸建てで寒い家をなんとかしたいと考えていたところ、内窓をつけられる市内の工務店に出会い、お願いすることにしました。

内窓の効果は抜群(提供:ミホコさん)

また、内窓の設置とともに、床下に断熱材も貼って、床の上にさらに床材を貼りつけています。寒さ対策には、窓プラス床の断熱が効果的なので、素晴らしいと思います。

「冬の寒い日には、1枚ガラス窓のところでは、朝5度ぐらいまで下がりますが、内窓のそばでは10度以上あるので、5度以上の違いがあります。家族は『天と地の差』だと言っています。以前は、結露が凍って窓が開かない日もありましたが、内窓は触っても冷たいと感じません」

「エアコンを入れたときに温まるのが早いこともわかります。また、結露がないのでカビも出ないのが気持ちいいです。内窓は防音効果も高いですね。いま改めて比べてみると、以前はこんなに冷たいガラス窓1枚で生活していたんだとビックリしてしまいます。床にも対策をしたので大きな効果を感じています」

なお、ミホコさんの家では屋根に太陽光パネルを設置したところ、夏の暑さがやわらいだとのことでした。今回のメインテーマではありませんが、屋根の上を覆うように太陽光パネルを乗せると、断熱効果が生じて、暑さ対策に効果があることは覚えておいてください。

現在の悩み・これからしたいこと

「玄関からの冷気が厳しいので、玄関ドアをなんとかしたいと考えています。断熱リフォームの時に一緒にやるべきだったと思います」

ケンイチロウさんの場合

場所:山梨県北杜市
住まい:一戸建て(築40年)
つけた内窓:掃き出し窓2か所、寝室2か所、書斎1か所(ここまで木製サッシのペアガラス)、浴室1か所(樹脂サッシのペアガラス)

ケンイチロウさんは、ほぼ無断熱の一戸建てを購入し、フルリフォームしました。その際に、ほとんどの窓に内窓を設置しています。かかった金額は、窓代として約66万円(設置費別)でした。

天然素材のものが好きだったので、大半の内窓は木製サッシにしました。樹脂製に比べて、少し値段が高くなるものの、国内の地場産業の応援の意味をこめて、福島・会津産のもの(アイパワーフォレスト)を選んでいます。

福島県・会津産の木材でつくられた木製サッシの高性能内窓(アイパワーフォレスト/撮影:高橋真樹)
浴室の内窓を片方開けた状態の熱画像。開けた側(右)の窓の温度は大幅に下がっている(撮影:高橋真樹)
内窓をつけた効果・感想

「冬場、内窓と既存窓の間に、冷蔵庫代わりに飲み物を置いておくことがあります」

元の窓と内窓との間はキンキンに冷えているので冷蔵庫代わりに(撮影:水本俊也)

「外の気温が零下にでもなれば、飲み物はキンキンに冷えて凍りそうになります。内窓をつけるまでは、既存の窓だけで、外からの冷気を止めようとしていたと思うとゾッとするほどです。内窓を開けた瞬間に冷気がサーッと部屋に流れ込むたび、内窓の効果を実感し、心まであたたかい気持ちになります。内窓、ありがとう!」

まとめ

内窓の効果は目には見えにくいので、初期費用だけを見ると「やめておこうかな」と躊躇してしまう人がいるかもしれません。でも、つけた人たちは口をそろえて「もっと早くやっておけばよかった!」と言っています。後悔している人は皆無です。費用を払うのは最初だけ。あとは何十年も、光熱費削減や快適になるといった効果が続きます。こんなに効果的な投資はなかなかないと思います。(関連の記事:ぼくがしつこ〜く「内窓」をオススメする理由

今回はたまたま、一戸建てに内窓をつけた方の紹介となりましたが、マンションのような集合住宅でももちろん高い効果を発揮します。むしろ、戸建に比べて窓の少ないマンションの方が、相対的に安いコストですべての窓につけることができるため、効果も大きくなります。内窓設置のポイントや優先順位についてはこちらの記事をご覧ください。

なお、内窓をはじめとした断熱リフォームについての補助金が、今年から大幅にアップされています(詳しくはこちら)。検討されている方はチャンスなので、ぜひお早めに!

追記:2023年4月末には、続編「内窓つけたらこんなに変わる!体験談特集パート2(DIY編)」を公開しています。併せてご覧ください!

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