高橋さんちのKOEDO低燃費生活

40℃の猛暑でもロフトで安眠できるワケ!

40℃の猛暑でもロフトで安眠できるワケ!

8月半ばをすぎて、猛暑がだいぶ和らいできました。と言っても連日30℃超えはあたりまえ。それで涼しいと感じるのだから、もはや日本全体が熱帯地方のようになってしまったということでしょうか?

川越は熊谷と同じくらい暑い!

中でもぼくたち夫婦が住んでいる埼玉県川越市は、日本一暑いとされる埼玉県熊谷市と同じくらい暑くなるエリアです。それなのに有名になっていないのは、気象庁のアメダスなどの設備が設置されていないので、名前が上げられないからだそう(笑)。まぁそれはともかく、川越では最も気温が上昇した7月23日には39℃を超え、連日36℃、37℃はあたりまえの日々が続いていました。

ちなみにその日に表面温度計という機器で、家の前のアスファルトの温度を測ったところ、なんと60℃を超えました!

これでは虫もいなくなるし、夜もコンクリートに蓄熱されて気温が下がらないわけです。このような日は、地面に近い子どもの方が大人以上に熱気を感じているので、出歩くときは気をつけてください。

天井付近やロフトは特に危険!

これだけ暑いと、普通の住宅のロフトでは生命の危険を感じるほど室温が上がるはずです。都内にある築20年のぼくの実家のロフトは物置になっていますが、夏は常時40℃を超える半端ない暑さ。物を探していると「サウナかよ!」とつっこみたくなるほど玉の汗が流れます。

一般的なアパートのロフト

賃貸アパートでは、ロフトが寝室になっている部屋もありますが、やはり上の方はかなり暑くなるので、寝苦しいときは布団を下におろし、なるべく室温の低いところで寝るようにしてください。寝ているときに熱中症になるのは危険ですからね。

このように、「真夏の天井付近やロフトは暑い」が日本の常識ですが、わが家はまるで違います。天井付近にロフトがあるのですが、室温は1階の床の温度とほとんど変わりません。家全体で1台のエアコンをうっすらとかけておけば、ロフトの温度は1日を通して26〜27℃を保っています。そのため、ロフトでもまったく問題なく眠れます。実は、わが家ではロフトが泊まりに来たお客さんの寝室になっています。でもみんな「寝心地がよくてぐっすり眠れた」と言ってくれます。

猛暑でもなぜロフトで安眠できるのか?

ロフトでも涼しく、ぐっすり眠れる理由は、「断熱」と「気密」です。まず「断熱」ですが、屋根の下に断熱材が「これでもか!」とばかりにぶ厚く入っています。日本の戸建住宅のおよそ80%は、「無断熱」か「昭和55年断熱基準」というものです。無断熱の家にはもちろん天井に何も入っていません。昭和55年断熱基準では、グラスウールという一般的な断熱材が4センチ程度入っていますが、ないよりはまし、といったレベルです。賃貸アパートでも、天井に断熱材がほとんど入っていない物件が多数を占めています。

↑これが、一般的な断熱材として使われているグラスウール。

では、日本に5%程度しかない断熱されている家ではどうでしょうか?「平成11年断熱基準(次世代省エネ基準)」という名称の日本でもっとも断熱されている家ではさすがに断熱材も厚くなり、グラスウールが18センチ程度入っています。これだけあれば大丈夫だと思うかもしれませんが、それでも夏の天井付近は蒸し暑くなります。

では、ぼくらが住んでいる低燃費住宅はどうかというと、屋根裏にはセルロースファイバーという調湿機能のある断熱材が、30センチ(300ミリ)も入っています。そのため外気温の影響をほとんど受けず、40℃にもなる猛暑日に天井を触っても、まったく熱くならないのです。セルロースファイバーについては、また改めて紹介します。

ただ、家がすき間だらけだと、いくら断熱材を厚くしたとしても熱気が部屋に入り込み、効果が半減してしまいます。断熱材の効果を高めるには、家にすき間を作らないことが大切です。それが「気密」です。「気密」というと息苦しくなるというイメージを持っている方がいますが、まったくそんなことはありません。気密がちゃんとしているからこそ、換気装置によって計画的に新鮮な空気を取り入れることができます。

このように、断熱、気密が機能していることで、外の暑さの影響を受けず、エアコン1台をうっすらとかけておくだけで、冷気が外に逃げていくこともありません。そして何より、ロフトで寝られるくらい快適なので、家の中のスペースを目一杯使えます。

高断熱・高気密の住宅では、実際のサイズよりも室内のスペースを有効活用できるという大きなメリットがあります。これから家を建てたり、大幅なリフォームをするという人には、初期投資が多少増えたとしても、断熱を厚めにすることをお薦めします!

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