高橋さんちのKOEDO低燃費生活

「夏に通風」では涼しくならない理由

「夏に通風」では涼しくならない理由

夏も本番になってきました。6月だというのにもう40度を超えるところも出ています。とにかく暑い!今日は、こんな危険な暑さのときに、家をより快適にするための対策を考えてみましょう。

※今回の記事には、以前書いた関連記事にもリンクしていますので、「もっと知りたい!」というトピックがあれば、ぜひお読みください。

まず確認したいことは、よく言われてきた「冬は断熱が大事だけど、夏は通風が大事」という考え方は、今の暑さでは成り立たないということです。

この数年、夏の気温が35度どころか40度を超えるのが当たり前になっています。そんな時に窓を開けて、40度の屋外から家の中に空気を流しても、熱気が入ってくるだけで全然涼しくならないのは、よく考えると当たり前ですね。この猛暑の中、通風で涼もうとするのはキケンです!

それでもプロの建築家でさえ、いまだに「夏は通風(=断熱は重要ではない)」と言っている人が結構います。これは、何十年も前の古い常識をそのままにしているだけで、いまの時代には通用しません。どの分野でもそうですが、状況の変化や新しい知識により、常識は時代とともに変わっていきます。暑い夏にも、いや暑い夏だからこそ、断熱をすることが極めて大事です。

詳しくは、松尾和也さんが高性能住宅についてわかりやすく紹介する「松尾設計室ユーチューブチャンネル」の動画のひとつ、「夏に通風という設計士を選んではいけない!」をご覧ください。

もちろん、外の環境がよく、温湿度が快適な時に通風するのを否定しているわけではありません。ただ、花粉やPM2.5など他の問題もあるので、動画にもある通り、実際に通風にとても適している日は、年間を通して数日しかありません。窓を開けて涼しい風を取り込むというのはイメージではいいのですが、実際にはほとんどのケースでお勧めできないことになります。

では早速、夏を涼しくすごすためのポイントを紹介します。

窓の外で日射遮蔽

まずは、とにかく室内に直射日光を入れないよう工夫することが大事です。ポイントは窓の外で熱をカットすること。すだれでも緑のカーテンでも、オーニングや外に布かけるだけでもOKです。できればすだれなどは目の細かい、熱を通しにくいものを使用してください。窓の外でさえぎると、熱の8割以上を防ぐことができるので、極めて効果的です。

どうしても窓の外につけるのが難しい場合は、遮熱カーテンなどを使って窓際で熱を止めてください。外で熱をカットするのと比べると大幅に入ってしまいますが、そのまま家の中に直射日光を入れるよりはましです。窓の外の対策についてはこちら

もちろん断熱

次にやってみて欲しいのが、内窓をつけて断熱をすることです。「内窓で断熱」というと、冬の寒さを防ぐというイメージを持っている方が多いのですが、夏の暑さにも大きな効果があります。

内窓をつけると、エアコンの効きがぐっとよくなり、快適性に加えて、省エネになり経済性もアップします。(内窓についてはこちらに詳しく書いています。)

さらに家のリフォームを検討している方は、天井に断熱材をたっぷり入れると、大幅に夏の暑さが緩和されるので、ここぞというときにやってみてください(断熱改修ワークショップの様子はこちら)。

意外と知られていないエアコンの使い方

冷たい空気は下に流れるので、夏はエアコンの吹き出し口を、真下ではなく上の方に出して気流を作るのがおすすめです。また、省エネを意識して、こまめにオンオフを繰り返す人が多いのですが、エネルギー消費を考えたら逆効果のこともあります。一度温度が上がってしまうと、それを下げるためには膨大なエネルギーが必要になるからです。

一般的なイメージと異なり、自動運転でつけっぱなしが実はエコだったりします。(設定温度や家の環境によって必ずしもそうではない場合もありますが)基本的には、温湿度が一定の状態を維持するのには、あまりエネルギーがかからないということをぜひ覚えておいてください。断熱さえしっかりしていれば威力を発揮するエアコンを効率的に活用しましょう(詳しくはこちら)。

サーキュレーターの活用

最後は、サーキュレーターで空気を循環させて、部屋の温度ムラを減らすことです。冷房の冷たい空気は下に降りるので足元に溜まりがち。それをかき混ぜて温度を均等にすることで、快適性が上がります。また、エアコンのセンサーが部屋全体の温度を正しく認識できるようになるため、余計なエネルギーも使わずに済みます。

以上の4点を行うことで、冷房の効果は大幅に上がり、エネルギー効率よく涼しく過ごすことができます。これからは、こういったことが家の新しい常識になっていくことでしょう。(早くしていかないといけませんね!)

余談ですが、つい最近テレビで(真面目に)紹介されていた省エネ方法は、電気代を減らすために、「エアコンの吹き出し口の前に立って、直風を浴びる」というものでした。直風は身体によくないのでお勧めできません!!!

ワイドショーなどで紹介されている省エネアイディアは微妙なものが結構あるので、要注意です。繰り返しになりますが、暑い夏は、通風よりも断熱が大切です!

「ガマンしない省エネ」にアップデートする

そして最後に!電気代も高騰しているので、節電を意識して、できるだけエアコンを使わないという人もいるかもしれません。でも、暑さを我慢すると健康を害することもあるので、ただ「使わない」のではなく、できるだけ効率的に、できるだけ「ガマンしない省エネ」をするか考える必要があります(節電要請時の心えと備えについてはこちら)。

わが家がある川越は、ひそかに日本一暑い場所のひとつですが、家がしっかり断熱されているため、エアコン1台で家全体を1日を通して25℃前後、湿度は50%代に保つことができます。それでも、冷房を含めた真夏のひと月の電気代は4,000円代です。(電気代が値上がりする前は3,000円代でした!うちの光熱費について詳しくはこちら

この温湿度を維持するためには、窓を開けないことが超重要で(注:換気装置で効率的に換気しています)、たり、もちろん、先ほど挙げたような日射遮蔽(日射をさえぎること)やサーキュレーターの活用などは欠かせません。

本来は、政府や自治体、メディアも、ただ「電気を使わない」という苦しい節電を呼びかけるのではなく、効率的に省エネできる方法を紹介したり、長期的にはわが家のようなエコハウスが当たり前になるような仕組みを作っていくべきです。

でもまだ時間がかかりそうなので、まずはこの記事をきっかけに、従来の「ガマンの省エネ」の発想を切り替えて、もっと効率的な省エネの方法がたくさんあることを知ってもらえればと思います。暑さが厳しくなるこれからこそ、「ガマンしない省エネ」を広めていきましょう!

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